こんにちは。
徐々に暖かくなってきていますが、夜はまだ少し冷えますね。
寒暖差が激しいので体調に気を付けてお過ごしください。
さて、前回の記事では、今回のこの記事から「転生したらスライムだった件」の小説や漫画をネタバレ込みで解説していこうと予告を書きました。
やはり最初は小説第1巻から手掛けていこうと思います。
ちなみにweb小説と書籍版&漫画では話が進むにつれて設定が変わっていきます。
主人公・三上悟(みかみさとる)は会社の後輩である田村に結婚の相談を持ち掛けられ、待ち合わせ場所で合流した直後に田村を庇って通り魔に刺されてしまいます。
37年の人生に幕を下ろした三上でしたが、その魂はあの世ではなく異世界へと次元を超え、とある森の洞窟内で【大賢者】【捕食者】というスキルを持ったスライムとして転生しました。
はっきり言ってこの二つのスキルを持って生まれた三上は反則級に強い能力を持ったスライムという事になります。
ゲームで言うなら「強くてニューゲーム」みたいな感じですね。
目が見えず耳も聞こえない状態ですが、何もする事がないのでヒマ潰しにその辺に生えている薬草や鉱石をどんどん溶かして吸収していきます。
様々な行動をして今の自分に何ができるかを試していく三上。
そのおかげか、他のいろんなスキルを次々に覚えていきます。
あちらこちらを彷徨う三上を待っていたのは、この洞窟の奥に封印されたとある”存在”。
その”存在”は、目が見えない三上に「自分を怖がらない事」と「また自分と話をしに来る事」を約束させ、周囲に満ちる【魔素】を感じ取り状況を把握できるようになる【魔力感知】を教えます。
目が見えるというよりも、周囲の状況を360度感じ取る事ができるようになった三上。
お礼を言おうと振り返った三上を待っていたその”存在”とは……。
漆黒の巨大なドラゴンでした。
その正体は数百年前その洞窟に封印された【暴風竜ヴェルドラ】。
当然三上は相手を見てビビりまくりますが、このヴェルドラ、長い間その場所に封印されていた事もあって、話し相手を得られてとてもご満悦。
数百年同じ場所に封印されていたので、退屈で退屈で仕方なかったのだとか。
確かに誰も訪れる事のない場所で、更に一歩も動けないのであれば、相手が誰であれ話しかけたくなっても仕方ありませんね。
三上が自分と同じような転生者、もしくは異界渡りをした日本人を探して会いに行きたいと告げると、ヴェルドラはかなり落ち込みます。
そんなヴェルドラを不憫に思った三上は、「自分と友達になろう!」と提案。
ヴェルドラから【リムル】という名をもらい、【テンペスト】という共通の名前を三上が考え、それは絆として二人の魂にしっかりと刻まれるのでした。
この瞬間から、三上は【リムル=テンペスト】と名乗ります。
何とかヴェルドラの封印を解いて自由にしたいリムルは、封印ごとヴェルドラを捕食して解放する為の解析を始めます。
いつかヴェルドラが自由になった時、面白おかしい話をたくさん聞かせたいと思いながら、リムルは洞窟を後にしたのでした。
リムルが生まれたのは、【ジュラの大森林】と呼ばれる地域にある【封印の洞窟】でした。
封印の洞窟から脱出したリムルは【ゴブリン】と遭遇し、村へと案内されます。
強い力を持つリムルに、【牙狼族】に襲われて壊滅の危機にある村を救って欲しいと頼むゴブリン達。
ヴェルドラを恐れて森に近付かなかった牙狼族ですが、リムルがヴェルドラを捕食した事で気配が消えたので、ここぞとばかりにジュラの大森林への侵略を開始したのです。
ゴブリン達からの絶対的な忠誠と引き換えに、リムルはゴブリン達を守る事に決めたのでした。
そして決戦の夜。
村へ襲い掛かってきた牙狼族のリーダーを仕留め、あっという間にゴブリン対牙狼族の争いを終結させます。
翌日リムルは、ゴブリンの長は【リグルド】、その息子【リグル】、牙狼族の新リーダー【嵐牙(ランガ)】といった具合に、ゴブリン全員や牙狼族の新しいリーダーに名前を付けて完全に支配下に納めます。
名前を付けてもらった魔物たちは大喜びします。
何故なら魔物は名付ける事によって、強い力を得てより強い種族へと進化する事が可能だからです。
こうして、リムルはゴブリンと牙狼族の両方から忠誠を得て、主として君臨する事になりました。
更に衣食住の完備も目指し、ホブゴブリンへと進化した村人数名を率いて、ドワーフの職人をスカウトする為に【武装国家ドワルゴン】へ向かいます。
牙狼族から進化した【嵐牙狼族(テンペストウルフ)】の足のおかげで、通常2カ月かかる道程を3日で走破し【武装国家ドワルゴン】へ到着したリムル達。
入国時にトラブルがあり一度は牢屋に入れられますが、瀕死の傷を負ったドワーフ三兄弟【ガルム】【ドルド】【ミルド】を助けた事に感謝されすぐに開放されます。
そのまま腕のいい鍛冶職人【カイジン】の元へ案内されました。
カイジンの店には前日にリムルが救ったドワーフ三兄弟の姿もありました。
しかし紹介されたカイジンの店でも、材料不足で国から要請された武器が作れないという問題が起こっていました。
どうやら誰かが裏から手を回したせいで、材料不足に陥っている様子。
リムルは自分が持っている素材を提供し、無事に武器を納品できたカイジンはお礼にとエルフが働く酒場へ連れて行きます。
酒場の女性の一人が水晶玉を取り出し、リムルの運命の相手を占うと、日本人らしき女性が映し出されます。
その運命の女性について盛り上がるリムル達。
ですが、そこに居合わせた大臣【べスター】とトラブルになり、今度は裁判にかけられます。
裁判はべスターの謀略で有罪となってしまいますが、王の計らいでリムル共々カイジンとドワーフ三兄弟は炭鉱での強制労働の刑ではなく国外追放の刑となりました。
予定とは少し違ってしまったものの、リムルはドワーフの凄腕職人4人を連れてゴブリン村へ帰る事に成功したのでした。
ゴブリン村に帰ると、そこには他のゴブリン村の長達が訪れていました。
ヴェルドラが居なくなった事が原因で起こる森の覇権争いで、自分たちが壊滅してしまうのを恐れリムルの庇護を求めてきたのです。
彼らをすべて受け入れた為、およそ500匹のゴブリンが新しくリムルの配下となったのでした。
そしてジュラの大森林周辺の人間の国でも、ヴェルドラの気配が消失した事で大騒ぎが起こっています。
森に隣接する小国【ブルムンド】の【自由組合(ギルド)】から森の調査を依頼された3人の冒険者【カバル】【エレン】【ギド】と、途中まで同行する仮面の【シズ】と名乗る女性が森へ調査として訪れ、リムル達の村に滞在していました。
このシズこそが、ドワルゴンの酒場で占いの結果として見えたリムルの運命の相手でした。
しかしシズが身に宿していた炎の精霊【イフリート】が暴走し、リムルはカバル達と共に対抗します。
数十年前にギルドの英雄として活躍し、引退後は後進の人材を育てる教官となっていたシズでしたが、肉体が限界を迎えた事によってイフリートの制御ができなくなっていたのです。
熱攻撃を無効化するリムルがイフリートを捕食した事で事態は収束しますが、イフリートの憑依から解放されたシズは急激に老化が進み危篤状態に。
戦時中の日本からこの世界に召喚された【異世界人】であると明かしたシズは、最後に同郷出身のリムルに「私を、君の中で眠らせて」と願います。
リムルはその願いと、シズをこの世界に召喚した【魔王レオン】に会うという心残りを引き継ぎ、息を引き取ったシズを取り込んだのでした。
シズを捕食した事で人間に擬態できるようになったリムル。
これから人間たちと関わっていく為、今後は人型での活躍が多くなっていきます。
いかがだったでしょうか?
異世界転生の代表作ともいえる「転生したらスライムだった件」ですが、まだまだこれからリムルを中心として世界中が動くことになります。
第1巻は全300ページありますが、比較的サクサク読めるので是非ご自分でも読んでみて下さい。
巻末にはオマケの書き下ろしの短編小説もあります。
次回は第2巻のネタバレ解説をしていくので、よろしければまた見ていただけると嬉しいです。
それでは、後書きはこれにて。
ご覧いただきありがとうございました。