こんにちは。

小説版4巻で、アニメ第一期まで追いつきました。

アニメ23話では小説版4巻後半をかなり急ピッチでやっていたので、「こんなシーン知らない!」という部分もあるかもしれませんね。

段々書く量が多くなってきたような気がします(笑)

 

獣王国ユーラザニアとの交流

睡眠を必要としないリムルが、人間だった頃の習慣で眠れるように練習した結果、シズが残していった未練を夢に見ます

シズが面倒を見ていた五人の子供達。

目を覚ますと同時に夢の内容は忘れてしまいますが、この未練はリムルが亡くなったシズを吸収した時に引き継がれたものでした。

これから先も繰り返し見るこの夢はリムルの行動に大きな影響を与えていきます。

 

カリュブディスを倒してから数か月後。

ジュラ・テンペスト連邦国と魔王カリオンが統治する【獣王国ユーラザニア】は使節団を送り合って、相手が国交を結ぶに相応しい相手かどうかを見極める事にしました。

テンペストから送り出す使節団はリムルの腹心である団長ベニマル、その補佐としてリグルドの息子であるリグルを中心とする一団です。

町の住民が盛大に送り出す中、使節団は国の未来を背負って旅立って行ったのでした。

 

ベニマル達が出発して数日後、ユーラザニアの獣人の使節団が到着します。

礼儀正しく挨拶をする蛇の獣人【アルビス】と違い、ヨウム達人間とつるむ事を蔑む虎の獣人【スフィア】。

人間を馬鹿にするスフィアの言動に我慢できなかったリムルによって、シオンとスフィア、ヨウムと狼の獣人【グルーシス】が戦う事になります。

スフィアの挑発はリムル達の力を試す為のものであり、その強さを同胞達に示した所で打ち止めとされます

この戦いによってテンペストがユーラザニアと対等に付き合う価値がある相手だとして、配下の獣人達全員に周知されたのでした。

翌日はアルビスとスフィアを中心に、今後の交流と交易に関して取り決めが行われます。

間に行商を得意とするコボルト族を挟み、ユーラザニアからは上質の果実と金を、テンペストは果実を利用した酒や上質の織物を提供すると話が着々と纏まっていくのでした。

 

武装国家ドワルゴン、再び

ユーラザニアへ視察へ行っていたベニマルが戻り、ドワルゴンと正式な国交を結ぶべくリムルはテンペストを出発しました。

国外追放となっていたカイジン達の裁判の判決も取り消されており、リムルに同行して久しぶりの故郷へ向かいます。

今回の旅では歩きや以前のような【星狼族(スターウルフ)】に乗ったものではなく、星狼族が馬車のように荷台を牽引する狼車で進んでいます。

ゲルドを筆頭にハイオーク達が道を舗装したおかげで、以前よりもかなり快適な旅ができるようにになっていました。

道の途中で作業中のハイオーク達を労い、出発から4日目の昼には武装国家ドワルゴンに到着します。

以前訪れた時とは違って門の前で行列に並ぶ事もなく、ドワーフ達が走り出てきて大門を開けてリムル達を盛大に迎え入れました。

 

歓迎の晩餐会を終えたリムルは、別室でガゼル王やその部下と土産に持ってきた酒を酌み交わしていました。

リムルが持ってきた酒は酒好きのドワーフでも味わったことのない物らしく、ツマミと一緒にどんどん消費されていきます。

話の流れで魔王ミリムと友人関係になった事や、獣王国ユーラザニアとの取引をする事になったと伝えると、テンペストの重要性が一気に跳ね上がる事になったと驚かれます。

試験的に新しく生み出された果実酒も絶賛され、ユーラザニアから新鮮な果物が大量に輸入できる事になったので、より多くの種類の食品が開発される事になります。

そしてすっかりいい気分になったガゼル王から、今回の訪問の最大の目的である回復薬の販売と薬師の引き抜き計画を前向きに検討するという言質を取る事に成功したのでした。

 

翌日に控えていたドワルゴンの民への友好宣言も(後でガゼル王にダメ出しを喰らいましたが)無事に終える事ができ、それからの数日間は国内の観光などをして過ごすのみとなりました。

そして忘れてはならないのがエルフの女性達が働く【夜の蝶】というお店です。

前回はべスターとのトラブルがあったのでゆっくりできなかったのですが、今回はゴブタも連れて行くという約束を果たすべくこっそりと寝床を抜け出します。

別行動していたカイジン達も誘い、貸切にした店に繰り出すのでした。

リムルのスライム時のぽよぽよボディは、エルフの女性達が取り合うほど人気があるので大歓迎されます。

こうして楽しい一夜を過ごしたリムル達。

来た時と同様にこっそり寝室に戻ろうとしますが、ホブゴブリンの【ゴブゾウ】がシュナに行き先を尋ねられて全て喋ってしまったと爆弾を投下します。

タイミングよく現れたシュナとシオンを前に、リムル達は店の前で涙ながらに謝り倒すのでした。

 

ブルムンド王国滞在記

数週間ぶりにテンペストへと戻ってきたリムル達。

リムルは最近より鮮明に繰り返し見る夢を理由に、人間の国の一つである【イングラシア王国】へと向かう決心をします。

活動拠点として普段からテンペストの世話になっている冒険者カバル一行に声をかけ、日頃の恩を返そうと張り切る彼らに案内役を頼む事になりました。

 

その後封印の洞窟のガビルとベスターの元を訪れるリムル。

ガゼル王によって渡されていたドワルゴンから派遣する薬師の受け入れの案と、それに関する条件などを相談する為です。

今ではベスターが自力でフルポーションを安定して作成できるようになっており、後継となる技術者の育成が必要になってきていました。

そして今回の仕事を全うすれば、ガビルを幹部に取り立てる事を伝えて発破をかけます。

ガビルは涙を流しつつ成功を誓い、こうしてテンペストの特産品の回復薬の生産体制は新たな段階を迎えるのでした。

 

転生して二年近く経った今、リムルはカバル達を伴って、初めて人間の暮らす国を目指して旅に出ました。

ドワルゴンを目指した時と同じように、今回も途中までは狼車を使って移動します。

まずはブルムンド王国にある自由組合ブルムンド支部でフューズと落ち合い、【自由組合総帥(グランドマスター)】である【神楽坂優樹(ユウキ・カグラザカ)】への紹介状を書いてもらうのが目的です。

ユウキはシズの教え子の一人で、シズの援助を受けて現在の地位を得ています。

狼車を降りてから深い森を進んで途中で道に迷ったりしながらも、一週間を過ぎた頃にはジュラの大森林の出口まで辿り着きました。

 

王都に到着してからは、三人に案内されて自由組合ブルムンド支部へと向かいました。

自由組合に所属していれば身分証明が楽になるとの事で、せっかくの機会だとリムルも冒険者として登録を行います。

リムルが選んだのは一番危険が大きい討伐部門でした。

周囲がざわめく中、義足を付けた試験官【ジーギス】に伴われて体育館のような大きな建物に向かいます。

一番下のFランクからEランク、Dランク、Cランクと次々に試験をクリアし、自由組合で受けられる最高位のBランクまであっという間に突破して見せました。

その後はフューズと合流し、ブルムンド王が極秘会談を希望していると告げられます。

快諾したリムルは、フューズの友人でありブルムンド王国の男爵である【ベルヤード】と三日後に行われる会談に向かって準備を進めるのでした。

 

会談当日を迎え、リムルはブルムンド王と対面します。

これで条約締結になれば、ドワーフ王国に次いで二つ目の人間国家に友好国として認められた事になります。

予め議題が決まっていたので無事に会談は終わりますが、ブルムンド王の「森を抜けて”何らかの勢力”が侵攻して来た場合には協力体制に移行しよう」の一言で、警戒すべきは森からやってきた魔獣だけでなく近隣国家への対処も含まれるのだと気付きましたが、時既に遅し。

これも経験だと諦めるリムルなのでした。

 

騙されたままでは面白くない、と今度はリムルから自分達に大きなメリットがある話を持ち掛けます。

机の上に置かれたのはテンペスト産の回復薬【ハイポーション】。

それとは別にフューズから、カバル達にリムルが与えていたのを徴収した【フルポーション】も用意されました。

欠損部位も再生するというフルポーションの性能を確かめる為にジーギスが呼び出されます。

ジーギスは片足を失って冒険者を引退し、以来試験官として後進の育成に携わっていました。

ハイポーションを使っても変化のなかった足が、フルポーションをかけた途端に淡く光り新しく足が生えてきます。

奇跡の魔法にも等しいこの実験結果はその場に居合わせた者だけの秘密とし、対外向けは「謎の司祭に大金を払って治癒してもらった」と口裏を合わせる事になりました。

冒険者として復帰できるようになったジーギスも固く口を閉ざす事を誓い、全てを了承したのでした。

自由組合で登録をした事により、冒険者としての身分証を得たリムル。

ハイポーションの卸し先も決まり、小国とはいえ新しい国との国交も結べました。

思った以上の成果を上げてリムルのブルムンド王国の滞在は終わり、次はイングラシア王国の自由組合の本部を目指すのでした。

 

自由組合総帥ユウキ・カグラザカ

とある部屋を訪れたラプラスは、【部屋の主】にオークロードの出現という長年の作戦が失敗した事を報告します。

彼らはクレイマンを真なる魔王に覚醒させる為に暗躍していましたが、リムルの活躍によってそれが不可能となったのでした。

部屋の主はラプラスに向かって、その失敗の原因となったリムルが西方諸国にやって来たと告げます。

ジュラの大森林の盟主がノコノコと人間の国にやって来た事に絶句するラプラス。

部屋の主は愉快そうに笑い、リムルの行動は前世の記憶を持った者ではないかと推測するのでした。

 

ジュラの大森林の周辺には様々な国家があります。

リムルがしばらく滞在していたブルムンド王国、その隣の大国ファルムス王国、唯一ジュラの大森林に隣接していないイングラシア王国、その他にもいくつかの国家が集まり、国家間の調停を行う【西方諸国評議会】という組織が形成されていました。

武力はありませんがこの評議会は自由組合の上部組織であり、自由組合への命令権を有しています。

魔物への対策を自由組合の頼る国家も多く、それ故に評議会が大きな権力を持ち、各国が評議会の裁定に従う事になっているのでした。

更に【唯一神ルミナス】を絶対神と定める【西方聖教会】というものがあり、魔物の脅威に晒されるこの世界では民の心の支えというだけでなく、生命を守る最後の砦となっています。

魔物や自然災害などの脅威が多いこの世界で人類国家同士での戦争は滅多に起きず、西側諸国は経済と宗教で国家間が繋がっているのでした。

西方教会は人類最強の騎士である【聖騎士(ホーリーナイト)】が所属する【聖騎士団(クルセイダーズ)】を擁しており、評議会とは違い絶対的な武力を持っています。

元シズの教え子である【坂口日向(ヒナタ・サカグチ)】が【聖騎士団長】を勤めているという話を聞いたリムルですが、現在の自分は魔物なので迂闊に接触すると討伐対象となるのでは?と思い、人物像を把握するまでは距離を置こうと決めました。

 

再び狼車に乗ってイングラシア王国へと辿り着いたリムル達。

イングラシア王国の発展ぶりは素晴らしく、町の周囲を外壁が囲んでいたり、湖の中心に白亜の城が建っていたり、野外コンサートや演劇の看板が掛けられていたりと、文明の発展していないこの世界に馴染んだリムルは現代の日本に近い街並みがある事に驚くのでした。

自由組合の本部までカバルに案内され、フューズからの紹介状を係に渡すと、間もなく応接室へと通されユウキと対面します。

和やかに雑談をしていましたが、リムルが喰った相手に変身できると説明してから仮面を外した途端、ユウキの瞳に殺意の光が宿り攻撃を繰り出します。

恩師であるシズがリムルによって殺されたと勘違いをしたせいですが、シズの最期を説明して誤解を解いた後、転生した日本人だと明かして和解しました。

そしてユウキの元を訪れた理由、つまりシズの心残りである子供達の情報を聞き出し、一週間後に子供達の居る学校で教師をする事になったのでした。

 

リムル先生

一週間の間、リムルは慌ただしく準備をしていきます。

図書館に行って「大賢者」と「捕食者」から進化した【暴食者(グラトニー)】をフル活用し一瞬で魔法の本を読み込んで、魔法に関する知識を全て吸収していきました。

リムルが受け持つ事になったのはSクラスと呼ばれる組で、シズが退職して以来担任不在のまま荒れ放題になっているようです。

子供達は偶発的にやってきた異世界人ではなく、何らかの目的で呼び出された【召喚者】という存在で、不完全な状態で召喚されていたので寿命が大きく制限されていました。

召喚された際に得た体内の魔素が大きすぎて、やがて体が崩壊していくというものです。

子供達は皆10歳前後で、【三崎剣也(ケンヤ・ミサキ)】【関口良太(リョウタ・セキグチ)】【ゲイル・ギブスン】【アリス・ロンド】【クロエ・オベール】の五人。

「どうせもうすぐ死ぬんだから何をやってもムダ」だと、子供達はリムルに対しても敵意剥き出しで大暴れするのでした。

ランガが凄んだおかげで点呼を行う事は出来ましたが、このままでは授業にならないので「10分の間に全力で攻撃しリムルを倒せたら勝ち」という簡単なテストを行う事にします。

次々と子供達が挑戦してきますが、あっさりと全てを躱して完璧に勝利を収めました。

大人しくなった子供達に、必ず助けるとシズから渡された仮面に誓うリムル。

五人と同じように幼い頃、魔王レオンに召喚されたシズは何故か死を迎えることなく数十年を生きる事ができました。

それをヒントに「大賢者」が導き出した子供達を救う方法は、【上位精霊】をその身に宿らせて体の中の膨大な魔素の制御を行わせるというものです。

ドライアドのトレイニーから【精霊女王】が統べる【精霊の棲家】という場所があると聞いたリムルは、精霊の棲家の入口を探し始めるのでした。

 

一方ベニマル達に留守を任せているテンペストでは、新しい発見がありました。

べスターが研究を重ね、ポーションを作る時に封印の洞窟内の地底湖の水を利用する事で、回復薬の生産量を倍にまで増やす事に成功していたのでした。

更にブルムンド王国から【ガルド・ミョルマイル】という商人が町を訪れ、商品としてハイポーションを千個も購入していったとの事です。

イングラシア王国の方へ行商に向かったと連絡を受け、その連絡通り後にリムルとミョルマイルは意外な形で出会う事になります。

 

精霊の棲家の小さな女王

学校が休みの日に、リムルは子供達を連れてピクニックへと出かけていました。

いつも通りの訓練をしていた一行でしたが、【天空竜(スカイドラゴン)】が近くの町に出現したせいで楽しいお弁当はお預けになります。

 

時は少し遡り。

自由組合ブルムンド支部にて、フューズとミョルマイルが顔を合わせていました。

テンペストとの回復薬の取引を行う為に、ミョルマイルに商談を持ち掛けていたのでした。

一度は利益よりも危険の方が大きいと断っていたミョルマイルですが、話を聞くうちに金の臭いを嗅ぎ取り前向きに考えるようになります。

実際にカバル達にテンペストへ案内され、そこの発展ぶりに大いに驚いたのでした。

フューズから依頼されたハイポーションが500個、更にブルムンド以外で売れ行きを調べる為に500個を買い占めます。

意気揚々と引き上げて注文通り500個のハイポーションをブルムンド王国に納入し、続いてイングラシア王国へと赴きました。

しかし順調だった旅路に大きな障害が立ちはだかります。

目の前では大暴れするスカイドラゴンが。

門を守る兵士達が傷付き倒れていく中、ミョルマイルは商品であるハイポーションを惜しみなく使い、兵士や周辺の旅人を回復させながら時間稼ぎをしていきます。

雷を受けて倒れる母子を誰もが見捨てる中、ミョルマイルは母子を助ける為に薬を手に駆け寄り、なんとか命を繫ぎ止める事に成功するのでした。

しかしスカイドラゴンの雷撃で兵士達が全滅し、いよいよ最期かと覚悟を決めた時、上空からリムルが降り立ちます。

正体を隠す為に身長を伸ばして異国風の衣装を着ていますが、ミョルマイルは自分を救ったのが魔物の国の主だと確信するのでした。

 

リムルが難なくスカイドラゴンを葬ったその夜、ミョルマイルは会談の為に高級酒場を貸し切り状態にして命を救ってくれた礼にともてなします。

子供達も一緒に招待され、リムルとスカイドラゴンの戦闘の様子を興奮したように語り合っていました。

あっという間に時間は過ぎていき、帰る時に店員の女性が「この子達に”精霊女王”の加護がありますように」と呟きます。

その言葉に目の色を変えるリムル。

詳しく聞いてみるとその女性店員は精霊の棲家付近の村出身で、今までリムルが必死に探していた精霊の棲家へと至る入口の在処を教えてくれたのでした。

 

 

教師になってから二カ月、リムル達は【ウルグレイシア共和国】の【ウルグ自然公園】にやってきました。

酒場の店員に教えてもらった入り口から中に入り、迷宮となっている内部を慎重に奥へ進んでいきます。

試練として登場した番人【聖霊の守護巨像(エレメンタルコロッサス)】をあっさりと焼き尽くし、迷宮の主を引きずり出す事に成功します。

30cm程の人形に蜻蛉のような羽根が生えたような、可愛い小さな女の子【ラミリス】です。

本人曰く【十大魔王】の一人であり【精霊女王】を名乗りますが、全く信用していないリムル。

協力してくれたら新しい【魔人形(ゴーレム)】を用意すると約束し、上位精霊を呼び出す手伝いを頼みました。

 

迷宮の奥にある精霊の棲家に辿り着き、いよいよ子供達が上位精霊を呼び出す事になりました。

最初に挑戦するのは五人の中で年長者のゲイル。

呼び出されたのは上位精霊ではなく、意思のない小さな下位精霊でした。

リムルがその下位精霊を「暴食者」で捕食し、「大賢者」の力を借りて疑似上位精霊を作り上げてゲイルに宿らせます。

ゲイルの状態を見てみると、異常を示していた体内の魔素が綺麗に安定していました。

もう安心だと断言するリムルに子供達の歓声が沸き上がり、次々と精霊を呼び出しては捕食、疑似上位精霊を作り出して宿らせていきます。

ケンヤに至っては勇者の素質を持つ者に引き寄せられるという、光の上位精霊を自力で召喚する事に成功しました。

一番最後にクロエが挑戦した時に異変が起こります。

精霊ではありえないエネルギーを持ち、「大賢者」と以ってしてもその上限が測れない美しい【女性の精神体】が出現しました。

クロエに宿る事をラミリスが阻止しようとしますが、その女性の精神体はリムルに口付けをしてから勝手に宿ってしまいます。

問題なくクロエの魔素が落ち着いたので、ひとまずこれで全員が魔素の暴走で肉体が崩壊する事なく生きていく事ができるようになりました。

途中でアクシデントはあったものの、シズの未練だった子供達を助けるという目的は果たされたのです。

 

精霊を呼び出す協力をしてくれたラミリスに、礼として壊してしまったゴーレムの代わりをプレゼントする事になりました。

作り出した人形に精神生命体を宿らせ、ラミリスの新しい守護者とするのです。

魔素を大量に浴びて【魔鋼】に変化した鉱石を「大賢者」の力で加工し、球体関節を持つ人形を作っていきます。

そして召喚術で【上位悪魔(グレーターデーモン)】を呼び出し、完成した人形に宿らせていつものように名付けをし【魔将人形(アークドール)】の【ベレッタ】が誕生したのでした。

 

子供達の状態も落ち着いたので引き継ぎも他の教師に済ませ、リムルの教師としての役目も終わろうとしていました。

旅立ちの日は子供達が泣きながら見送ります。

クロエにシズから受け継いだ仮面を渡し、リムルはイングラシア王都を旅立つのでした。

 

魔物の天敵ヒナタ・サカグチ

町の郊外へ出た所でスキルを使ってテンペストへ帰ろうとしますが、何故か発動せず「広範囲結界に囚われた」と「大賢者」が告げました。

西方聖教会が誇る【聖浄化結界(ホーリーフィールド)】が結界内の魔素を浄化したせいで、魔力感知さえ使えなくなります。

ほぼ全ての魔法と魔素を操る能力全般が封じられた状態になり、焦るリムルの前に【神聖法皇国ルベリオス】の聖騎士団長ヒナタが現れました。

とある筋から恩師であるシズがリムルに殺されたと聞かされ、魔物の国の主であるリムルを滅する為にやってきたのです。

ヒナタの攻撃は恐ろしく、特殊な細剣で肉体ではなく精神体への直接攻撃を仕掛ける事で、七回目の攻撃で相手を死に至らしめる技を使います。

追い詰められたリムルは「暴食者」の真の能力を解放し、その意識は闇に飲まれたのでした。

 

転生したら先生だった件